石獅子は八重瀬町富盛地区の勢理城(ジリグスク)と呼ばれるグスクの中にあります。
「富盛の石彫大獅子」
このシーサーは、1689年、八重瀬町の富盛集落で相次いだ火事を沈めようと風水師の助言に基づいて建立されました。体長1メートル75センチのシーサーは1つの岩から彫られ、現存するシーサーの中では県内最大最古とされています。県の重要文化財でもあります。
昭和20年の6月上旬、退却を続ける日本軍は富盛地区付近に陣地を構え、周辺は激しい地上戦の最前線となりました。姿形は昔のまま毅然とそびえています。
今なお残る弾痕の跡が痛々しいです。
戦前、そして激しい戦渦の中から現在まで、この地域をずっと見守り続けた富盛のシーサー。
歴史の証人はなにも語らず、今もただそこに居るだけですが私達に忘れてはいけない事を教えてくれます。
今ある平和に感謝。