沖縄陸軍病院壕群20号壕の入壕は予約が必要です。南風原町立南風原文化センター(098-889-7399)で予約を入れて、受付で見学料300円を支払いますとガイドさんに案内していただけます。壕内は暗闇なのでヘルメットと懐中電灯を借りて中に入ります。こちらの壕のようにしっかり管理されガイドさんもいるところは少ないですが、やはり説明を受けながら壕に入れるのは、目と耳から同時に情報がはいるのでとても分かりやすく当時の状況が目に浮かびます。
沖縄陸軍病院の説明
いただいたパンフレットから転用させていただきました。
壕入口付近に置かれた医薬品類
このツルハシで70mもある壕を掘った。岩盤は固くて一日にそんなに掘れなかったそうです。相当な人も時間もかかったのでしょう。ここは自然のガマを利用した壕ではなく、完全な人工の壕です。
幅・高さはともに1.8m、壁際に幅90cmの簡素な2段ベットが作られていていたとのことですので、とても狭いです。また、雨水がたまらないように傾斜をつけたり、米軍に見つからないようにカーブさせたり、いろいろな工夫も施されている。
手術場(下のパンフレットを参照)から左手が19号に繋がる通路(落石している)
そして、右手が21号への通路(縦穴がある)
壕内の説明
いただいたパンフレットから転用させていただきました。
沖縄陸軍病院壕群20号壕出口。ガイドさんの説明を受けながら約20分で外に出ました。
ガイドさんが「せっかく来たのだから、飯あげの道を歩いてください」と最後にここまで案内していただきました。陸軍病院壕での看護に動員された女学生たちは、アメリカ軍の砲弾をかいくぐって、「飯あげの道」を通って近くの集落で作られた食事や水を壕に運びました。
女学生たちは飯の入った桶に棒を通して二人でかついで歩いたそうです。壕内での食事はこの飯で作ったおにぎり一個が一日分だったそうです。
「飯あげの道」の途中に南風原陸軍病院壕と悲風の丘がありました。